2. コーヒーの品種

商業上、アラビカ種とカネフォラ種(俗称ロブスタ種)の2種類が世界で栽培されています。この2つの「種」は、植物学上は別の種類の植物で、通常自然交配できません(アラビカの花粉がカネフォラの花についても実がなりません)。アラビカ種の中には、ティピカ、ブルボン、ゲイシャ等の「品種」があります。それぞれ突然変異や交配によって、いろいろな栽培品種があります。
また、ティピカやブルボン、ゲイシャは原種と呼ばれ、エチオピア・イエメンから持ちだされた木の性質を受け継いでいます。生産量は少なく、木が大きくなり収穫しづらく、病気にも弱いですが、コーヒーの風味は良いといわれます。
一方、カトゥーラ、カトゥアイ、ムンドノーボなどは、ティピカやブルボンから突然変異や自然・人工交配で生まれた品種で、原種よりも生産性が高く、栽培しやすいですが、風味はやや劣るといわれています。しかし、近年では、パカマラやマラカトゥーラ、ルビーなど、品質(風味)をコンセプトに作られた改良品種もあります。
また、最近ではコロンビアのカスティージョ、コロンビア品種、ブラジルのIBC12などハイブリッド種(人工的にアラビカとカネフォラを掛け合わせたもの、商業上はアラビカとして取り扱われる)も増えてきています。
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