Santuario Process Center Ixhuatlan del Café
サンチュアリオ・プロジェクトは、コロンビアのサンチュアリオ農園のオーナーであるカミーロ・メリサルデ氏が彼のノウハウを活かし、高品質なコーヒーを世界中に広げるプロジェクトです。彼は、2010年から世界中の素晴らしいコーヒーをマーケットに供給したいとメンバーとプロジェクトを始め、2017年に本格的にSantuario Projectを発足。コロンビア、ブラジル、コスタリカ、メキシコの4か国でパートナーたちとユニークで最高のコーヒーを作ろうと動きました。そして、コーヒーの栽培やミルに一層の付加価値を与えるために、特別な品種・独自の生産処理理論を駆使し、品質向上と共に農園の持続可能性を模索しており、イクスウアトランはメキシコでのSantuario Projectの柱の1つです。
イクスウアトラン(Santuario Process Center Ixhuatlan del Café)は、ベラクルス州の中西部イクスウアトラン・デル・カフェ市の中心街から1KGほどの山岳地に位置する生産処理センターです。西方には標高5636mメキシコ最高峰のオリバサ山を望み、これに連なる山脈はベラクルス州の主要なコーヒー生産エリアでもあります。ベラクルス州はチアパスやオアハカとは伝統的にコーヒーの流通様式が異なる事も特徴的です。チアパスやオアハカでは、パーチメントでの売買が主流ですが、ベラクルス州では農園のウェットミルの所有率は10%以下と言われ、精選業者がチェリーで買い付ける形態が伝統的に採用されています。これはベラクルス州の雨量が他の地域に比較して少なく、水の使用規制や排水規制などがある事も一因です。また、5Ha以下の小規模農家が8割を占める割にヘクタール当たりの生産性・生産量が高く、農協や組合の数が少ないことも、歴史的・文化的背景としてチェリーでの売買形態に繋がっていると言われています。