ベラクルスのコーヒー
メキシコの主要コーヒー生産地の1つとして知られるベラクルス州。州のコーヒー生産量のおよそ80%を零細農家が占め、中規模が20%弱と大規模な農園が比較的少ないのも特徴です。チアパスやオアハカなど他の州に比べて、地理的・歴史的にヘクタール当たりの生産性が高いことや、州独自の水の使用・排水の規制や生産組合が無い事などから独自のコーヒー生産の様式を持っています。
一方で、農園のウェットミルの所有率は10%未満と非常に少なく、他の州がパーチメントで取引される一方で、生産処理に使用できる水量の関係もあり農家は一般的にはチェリーの状態で精選業者と売買を行う流れになっています。
零細農家では伝統的にティピカ種の生産が続けられており、カトゥーラやムンドノーヴォ、近年はマルセレーサなどのハイブリッド品種の生産も増やしています。