父の夢を叶えた女性生産者
レガドス農園は農園主のタティアナとその母レダが中心となりコーヒーを生産する超マイクロミルです。このミル設立の物語は約10年前から始まります。
タティアナは幼い時から父ヘラルドさんの背中を見て常にコーヒーと一緒に育ってきました。タティアナ自身はコーヒーに従事していませんでしたが、それでも一緒に暮らし、父のコーヒーに対する愛情は常に間近で見てきました。そんな父の夢は、将来農協にコーヒーを納めるのではなく、自分のマイクロミルを作り自分のコーヒーにさらに愛情を込めて精選し、人々に楽しんでもらうことだったと言います。しかし、その夢も叶わず、ヘラルドさんは2016年に癌で他界。(当時67歳) ヘラルドさんは前向きな人柄であったようで、奥さんや子供達には心配させないように病名を6年間伝えず、風邪のふりをしていたそうです。
ヘラルドさん亡き後、女性にコーヒーが生産できるのか。周辺からはそんな声もあったそうです。しかし当時66歳の母と28歳の娘は一丸となり父の夢を叶えることを決心し、ミルを設立したのが2年後の2018年。元々農業エンジニアのタティアナですが、ミルやコーヒーの品質に関してなどの知識は十分でなく、毎日勉強の日々が続きました。今も尚、日々一生懸命勉強し彼女達の懸命な努力を続けています。