こんにちは。瀬下です。

国際フェアトレード認証ラベルSCAJ2013に向けたブログ第2弾。
今日は、FLOについてです。

今年のSCAJ2013では、24種のコーヒーを展示し、
その中から12種類のコーヒーを試飲でご提供する予定ですので
ぜひ、各国の様々な取り組みを肌(舌?!)で感じ取っていただけたらと思っています。

そんなワタルのコーヒー豆展示ですが、
『FLO認証コーヒー豆』も毎年展示させて頂いています。
SCAJ10周年という節目ですので、今日のブログは
フェアトレードの10年を少し書かせて頂きたいと思います。

コーヒーマーケットを語る上では、認証コーヒーは今や欠かせない存在です。
FLO認証は、1960年代に開発途上国の小規模生産者が継続的に生き残れるようにと
それまでの貿易システムとは違うアプローチでトレードしようとする考えが欧米で広まったのが発端です。
この時の製品は、主に教会やフェアトレード専門店で販売され広まったと言われています。
この後1980年代終わりに、よりマーケットを広げるために講じられた措置が『フェアトレードラベル運動』です。
でもこのときのラベルは、まだ皆さんの知るラベルではなく各国・各組織それぞれのラベルでした。
1997年に国際フェアトレードラベル機構(FLO)が組織され、2002年から現在のラベルに統一化されました。

SCAAの設立が1982年、そして初のCOE(Brazil)が1999年ですから
スペシャルティと近い時代を歩んできている所にマーケットの時流を感じます。
コーヒーにおけるフェアトレードの規模も、昨年は2005年対比で約6倍ほどの成長となり
国内のフェアトレード製品全体の市場も、2012年は70億円規模のマーケットになっています。
ワタルでも、昨年同時期に比べ販売量が約1.4倍となっており、
マーケット自体がスタンダードになりつつある事を強く感じています。

取り組みの成果も表れ、2000年初頭からFLOの取り組みを始めたグアテマラのチョフスニル村は
FLOプレミアムによって2008年に中学校を設立、診療所や組合の集会所も作る事ができました。
エチオピアのオロミアコーヒー生産者組合も、今日ではエチオピア最大のコーヒー生産者組合となり
10以上の学校、4つの診療設備、56の浄水設備が建設され
フェアトレードによる生産者の生活環境の変化を実感する事ができています。

そして、ワタルでは今年新たにインドネシアのFLO認証豆を扱う取り組みを始めようとしています。
このインドネシアFLOは、FLO/JAS/RAのトリプル認証になっています。
ブランドとしてトリプル認証って非常にキャッチ―な謳い文句ではあるのですが、
それだけの認証を取得するには、それぞれのルールを順守する農園管理の手間と様々な費用が掛かっていますので
その価値を大切に扱わなければならないという事を改めて感じます。

SCAJ2013では、是非FLOも注目して見てください!