大阪支店 酒井です。

このブログも当初は、海外からUPすることを目指していましたが、
実際に海外に行ってしまうと、なかなかUPできないですね…。

さて、
年末年始はみなさまお忙しかったと思い、私もバタバタしておりまして、
しばらく間を時間はたってしまいましたが、
今回、11月に行ってまいりましたエチオピアのお話を少しできたらと思います。

ワタルのエチオピアのラインアップはこちら

 

ご存じのとおり、エチオピアは、原産地・起源です。
地域によっては今も、コーヒーが自然の森林の中に自生をしており、
今も自然のコーヒーを摘み取ったりしているようです。
(今回は、その一歩手前の地域までしか行けず、残念!)

アフリカ最大のコーヒー生産国(2012年に約800万袋)
日本にとってもアフリカ最大の輸入先の一つ(2012年に約20万袋)。
農薬問題以前は現在の倍以上の輸入量がありました。
(※ちなみに農薬問題は、2014年1月現在では、輸入時の命令検査もなくなっております。
エチオピア政府は対日輸出前の全ロットの農薬検査を行って対策強化しています)

あまり知られていないことかもしれませんが、
エチオピアは、アフリカ大陸の中で唯一植民地化を免れた国です。
経済的にはアフリカの中でも特に貧しいのですが、
独立を保った国としてアフリカ諸国からは一目置かれる存在で、
アフリカ連合(AU)の本部はアジスアベバにあります。

植民地化を受けなかったためでしょうか。文化や価値観は、
(すっかり西洋化された)私たちとはかなり異なっているように感じました。
私の印象では、エチオピア人は、親切で、真面目で、身なりをきちんとしており、
良い意味でプライドをしっかり持った人々で、その表情からは最貧国という雰囲気はあまり感じられませんでした。

しかし、どこの農村にも水道がなく、共同の井戸で水汲みをしている、
電気もほとんど使われていない、ロバの馬車と徒歩が主な輸送手段、といった点は、
中南米やアジアの生産国でも私はそんな風景をほとんどみたことがなく、
この国が世界的な最貧国であることを改めて思い知らされました。

村の井戸で水汲みに並ぶ人々(黄色いのはタンクです)

そして、コーヒーの原産国であり、コーヒーを飲む文化が、伝統として深く根付いています。
なにしろコーヒーは貴重な外貨獲得源にも関わらず、収穫量の半分近くを自国内消費しています。
農家の軒先には「自家消費用」のアフリカンベッドがあったり、
道端で「コーヒー生豆の直売」をしていたり。(日本で野菜や果物を道端で売っているように)
スーパーマーケットにも「生豆」が売っていました。
外貨獲得よりも、生活・文化を重んじる、私はそこにもエチオピアらしさを感じました。
(*エチオピアのコーヒーセレモニーはコーヒーを炒るところからはじまるので、生豆の需要があるのです)

自家消費用アフリカンベッド(乾いた草の上で乾燥!)

生豆の路上直売

ちなみに、今回のツアーで2度コーヒーセレモニーのご接待を受けましたが、
真っ黒な豆もしっかりと酸味があり、想像以上に美味しかったのが驚きでした。
(平たい鉄板で焙煎するので、中まで火が通らず、表が真っ黒でちょうどいい焙煎、ということのようです)

しかし、治安、道路、食事、ネット環境、は心配したほどのことはなく、
もちろん夜中の外出などはできませんが、土産話になる程度のユニークなホテルに一度泊まったくらいでした。
(あくまで私の感想ですが)
今後、世界中のスペシャルティコーヒー・バイヤー達が訪問する回数もぐっと増え、
エチオピアのスペシャルティコーヒーもさらに進化と多様化をすると思われます。

なお、前回の記事で書きました「イルガチェフェ・コンガ農協」から
「ウォッシュド・G-1」の買付けをいたしました。
入荷は夏頃になると思いますが…。楽しみにお待ちくださいませ。

ちなみに現在のエチオピアのラインアップはこちらです。

 

エチオピアの伝統的な家屋、農村ではほとんどがこういう家です