こんにちは。瀬下です。本日よりブラジルのマイクロロット8銘柄を販売開始させて頂きました。いずれも主要産地であるミナスやセラードとは環境が大きく異なる、ブラジル南東部のエリアのマイクロロットとなっています。
今期は、エスピリットサント、カパラオー、アラポンガ(マタス・デ・ミナス)の3つの地域のコーヒーとなっております。今日は、これら3つの地域に関して、概要や補足ができればとブログをさせて頂きました。

【エスピリットサント】


ブラジルの東部に位置するエスピリット・サント州。大西洋沿岸から流れる温暖で湿った風と10月~4月にかけての長い雨季、そしてブラジルで2番目に高いカパラオーの山脈が齎す険しい山岳地形が独自のマイクロクライメットを形成しています。
平均標高は900m、年間生産量100袋前後の家族経営の小規模生産者が多くを占めています。中米のような山岳地にコーヒーの木が植えられハンドピックで収穫が行われ、生産処理はその多湿な環境から乾燥に時間を有するナチュラルは難しく、屋根つきパティオを用いたパルプドナチュラルやフリーウォッシュドが主流になっています。
10月~4月の雨季にかけて開花する為、収穫期も6月~12月まで長期に及びます。一方で3月に開花し11月~12月に収穫するクロップが最も品質が良いと言われ、現地に事務所を構えるブルボンスペシャルティ社では”Flor de March”と呼び、この時期に収穫されたコーヒーを評価しています。
2017年にはCup of Excellenceが同州で開催され、その華やかなフレーバーとブラジルの多様性に世界中の多くのバイヤーが魅了され、注目を集める事となりました。

【6月2日NET通販販売銘柄】
・コレゴ・ボン・デスティーニョ農園
・シティオ・トマジーニ農園
・コヘゴ・ダ・プラタ農園
・アルト・リベルダージ農園

【アラポンガ】


ミナスジェライス州の南東部Matas de Minas地方に属するアラポンガは、優良な生産地として知られています。岩肌を覗かせる凹凸の激しい山々と吹き降ろす風が独特の気候条件を生み出しています。コーヒーはそうした傾斜地で栽培される為、伝統的に収穫は手作業で行われています。標高950~1400m付近でコーヒーの生産されており、主な収穫期はやや遅く7月~10月、小規模農園が中心の生産エリアです。代々受け継がれてきた歴史のある農園も多く、スペシャルティコーヒーの生産は2000年代から盛んになりました。COEでは過去の大会で受賞ロットの半数をアラポンガが占めた事もあり、名実ともに優良な生産地として知られています。

【6月2日NET通販販売銘柄】
・セーハ・ド・ボネ農園
・サント・アントニオ農園

【カパラオー】


カパラオーは、ミナス・ジェライス州の東端、エスピリットサント州との州境に位置する小さなエリアです。BSCAが定める生産地区分では当初アラポンガと共にMatas de Minasに区分されていましたが、現在ではカパラオーとして独立した区分とされています。古くはカパラオー産のコーヒーはハイフェノリックで粗悪なコーヒーだとZona da Mataと呼称されていました。都市部から離れた山岳地帯にあるこの土地は、メイン生産地と異なり小規模生産者がほとんどで、標高による気候条件の違いや古くからセレクトピッキングでの収穫を行う慣例の違いから、当時より熟度の高いコーヒーが生産されており、熟度が高くフルーティな風味は当時のブラジルではハイフェノリックとして、評価されてこなかったそうです。
現在ではスペシャルティコーヒーの機運が高まり、風味の多様性や品質に目が向けられ、近隣のアラポンガやエスピリットサントなど東部のコーヒーが持つフルーティな風味は、今までのブラジルコーヒーとは全く異なるフレーバーとして熱視線が注がれています。

【6月2日NET通販販売銘柄】
・フォルキーリャ・ドゥ・リオ農園

参考までにBSCAの生産地域区分のサイトリンクを張らせていただきます。
【BSCA Brazil Coffee Originsリンク】
ご参考いただけましたら幸いです。