WATARU DAYS 日々のワタル

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カルモ・デ・ミナス:NEW FLAVORSプロジェクト(1)



こんにちは。コスタリカの酒井です。
2015年8月・12月と二度にわたって、ブラジルのカルモ・デ・ミナスへ訪問し、色々調べてきた新商品がようやく入荷しました!

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『ブラジルの名産地 - カルモ・デ・ミナス』
ブラジルのコーヒー栽培といえば、平らな土地一面に広がる大農園で機械化されたコーヒー経営、というのが、一般的なイメージかと思います。しかし、ブラジルは広い!! 国土は日本の23倍、北はロンドニアから南はパラナ、東はバイーアまで、東西も南北も1000km以上の幅で広がるコーヒー産地は多様です。
生産量もアラビカだけで3500万袋前後の生産量があります。これは、コロンビアや中米各国など他のラテンアメリカの生産量を全部足したのとほぼ同じくらい。スケールが違います!
それだけ多様性に富むブラジルでは、スペシャルティコーヒー産地も多様。

  • 伝統的に評価の高いAlta Mogiana(Franca)(右写真),Pocos de Caldas, Alfenas他、
  • 1980年代から開発が進んだCerrado、
  • そして21世紀になってCOE品評会とともに国際的に脚光を浴び始めたCarmo de MinasやBahia。

それぞれに気候・土壌、歴史、栽培法の違いが、それぞれ特徴・魅力を持ったコーヒーが生産されています。

 

そんな中で、今回改めて取り上げたいのが、カルモ・デ・ミナスです。(右写真)
年間標高は1000m以上でブラジルにしては傾斜が多く、南緯22度とコーヒーベルトギリギリの位置、土壌も豊かですが、20世紀が終わるまでは無名のコーヒー産地で、むしろチーズや避暑地としてブラジル国内で知られていたそうですが、そんな中で1999年からブラジルでCOEが開催されるようになると、上位入賞・優勝する農園が次々と登場、さらに2012年からスタートした世界唯一のナチュラルのCOE、ブラジルCOE(ナチュラル)では、2015年12月大会までの5回とも優勝農園はカルモ・デ・ミナスと周辺の町を含むエリア(Mantequeira de Minas)から輩出されています。
今ではスペシャルティコーヒーのバイヤーがブラジルを訪問するならカルモを訪れるのが当たり前のようになりました。
そんなワタルのラインアップで代表的なカルモのコーヒーといえば、カクェンジ農園(リンク)ですね。2008年のブラジルCOE優勝農園で、毎年途中で売り切れてしまう人気商品のひとつです。

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『ルイス・パウロ・ペレイラ』
そんなカルモ・デ・ミナスにおけるスター生産者の一人が、ルイス・パウロ・ペレイラ氏です。当エリアの大農園主ペレイラ家に生まれたルイス・パウロ氏は、英語の勉強のためにアメリカへ留学。米国でもスペシャルティコーヒーと言う言葉もまだほとんど浸透していなかった当時ですが、米国滞在中に幸運にもスペシャルティコーヒーに出会い、その風味に感動!
その一杯を機にコーヒーに興味を持ち始めた彼は、米国から帰るとすぐに、父とともにコーヒーの仕事に打ち込み始めました。
まず「自分たち家族のコーヒーにどれだけのポテンシャルがあるのか」を知るために、カップ・オブ・エクセレンス2002に出品しました。それが、なんといきなり3位に入賞を成し遂げます!!(Fazenda do Serrado、現Irmas Pereira農園)
こうして、コーヒーの魅力に取りつかれたルイス・パウロ氏、2005年にいとこのジャケス氏とともに『Carmo Coffees』という輸出業者を立ち上げ、一家のコーヒーを直接各国の輸入業者へ販売するルートを確保し、ダイレクトトレードとプロモーションに励みました。
近年は、2か所のウェットミルを作り、カルモ地区の5000の小規模生産者のチェリーの買い付け・生産処理~輸出も手掛け始めています。

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『The New Flavors プロジェクト』
そして、現在、Carmo Coffeesが取り組んでいる新プロジェクトがThe New Flavorsです。「Irmãs Pereira農園をブラジル最高品質のコーヒー農園に、そして世界最高のコーヒー農園の10本の指に入れること」を目標に新たなコーヒーづくりの挑戦がスタート。このプロジェクトを立ち上げる前、ルイス・パウロ氏は中南米やアフリカなど世界各国のコーヒー生産地を訪問しました。今の時代、スペシャルティの生産者が他の生産国を訪問することは決して珍しくはありませんが、中南米の生産者がアフリカまで産地の見学に訪問するというのはほとんど聞いたことがありません。そうして各国で得られた知識がこのプロジェクトで総動員されています。

――――― We love the new. We love promoting new sensations and pushing limits of coffee cultivation in our region. 
This program focus on establishing new paradigms of taste and renewing processing methods to deliver beans with unique qualities to the most demanding clients.

(私たちは新しいものが大好き。この地域のコーヒー栽培の限界を突き上げ、新しい感動を伝えるのが大好き。
このプログラムはコーヒーの味に新しいパラダイムを築き、生産処理法を再興し、特徴ある風味の豆を最も必要としているお客様に届けることを目的としています)

(Carmo Coffees HPより引用)

(2)へ続く。